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京都野外彫刻展 

1968年10月1日−10月31日「京都野外彫刻展」京都、岡崎公園
最近各地で野外彫刻展が開かれるが、これは京都の作家が中心になって行った自主的なもの。野外展の場合作品が置かれる場が大きな比重をもつ。その限りではこの展観の場が必ずしも満足のできるものではない。しかし、このさして広いとも思えぬ会場に四十点以上もの作品が陳べられているにも拘らず、それは全く狭さを感じさせない。個々の作品が決して小さくはないのに。そして狭い会場や、美術館の限られた空間に於いてはかなり成功していた作家たちの造形でさえ、ここではそのひよわさを暴露して精彩がない。そうしたなかでは松本正司、橋本典子の作品に目がついた。偶然ともに周囲の事物を作品に映してとりいれる作品であったが、他の傾向の作品に於いても新しい素材を野外の大きな空間のなかで生かす大胆な試みを期待したかった。また作品がこわされて問題となったが、現代彫刻、まして野外彫刻の場合、作品とのコミュニケイションの一つとして「遊ぶ」という行為が当然考えられるべきで、それに対する作家側の配慮がほしかった。(U)(「見るNo.18」京都国立近代美術館ニュース1968年11月号くろにくるより)
・ 1968年9月27日 京都新聞「京で初の野外彫刻展」
・ 1968年10月1日 京都新聞「青空に造形の美」
・ 1968年10月2日 京都新聞「造詣で遊ぼう」
・ 1968年10月7日 京都新聞「女性は美術鑑賞がお好き」
・ 1968年10月11日 夕刊京都「多種多様な表現で遊園地のムード」
・ 1968年10月12日 京都新聞「踏みにじられた芸術の秋 力作メチャクチャ」
・ 1968年12月28日 京都新聞「京都美術界回顧」

1969年10月20日—11月20日「野外造形’69展」
「野外造形’69展」京都新聞社主催の野外彫刻展で、本年はその第二回目にあたる。鴨川べりの細長い公園をメイン会場とし、他に京都市美術館の庭などに、京都・大阪を喰う新にした作家約80名が出品した。作品の傾向は、現代美術界の多彩な状況を反映してかなり雑多であるが、石、砂、木、布などの素材を、ほとんど手を加えることなく、そのままのかたちで提示した観念的な仕事が目立って多い。そのなかでは、五辻茂、畑岡正樹、寺尾恍示、下谷千尋などの仕事が印象にのこった。また松本正司、村上泰造、北尾和義、田代幸俊などの広大な環境をいかした仕事も注目された。野外彫刻展は、ここ二、三年来、各地で開かれるようになったが、この野外造形’69は、都市のなかの一地域を会場にしたという点で、わが国ではじめてのこころみである。美術の大衆化という面からは、かなり成果があったようであるが、しかし会期中に相当多数の作品が破壊されたのは残念である。これはもちろん市民の良識にまつべき問題であるが、作家の方も、出品作品の堅牢性について、今後もっと考慮しなければならないであろうとおもう。(I)(「視るNo.30」京都国立近代美術館ニュース 1969年12月くろにくる掲載)
・ 1969年10月1日 京都新聞「野外造詣’69」告知
・ 1969年10月2日 京都新聞「鴨川公園に飛び出す現代美術」
・ 1969年10月3日 京都新聞「野外造形69に寄せて」(乾由明)
・ 1969年10月10日 京都新聞「期待大きい野外造形69」
・ 1969年10月20日 京都新聞「のびのび造形競う」
・ 1969年10月20日 京都新聞「野外造形69今日開幕 現代美術の先端 鴨川公園 競う新進80人」
・ 1969年10月25日 京都新聞「野外造形’69」告知
・ 1969年10月29日 京都新聞「無惨 青空の芸術 力作壊す、盗む」
・ 1969年11月7日 京都新聞「植物園で京都野外彫刻展」
・ 1969年12月号 オール関西「鴨川の野外造形展」
・ 1969年12月19日 京都新聞「現代美術のゆくえ」
70年以降 京都新聞主催は「映像表現」へ。
野外彫刻展は継続。
・ 1973年11月2日 京都新聞「お供え物から脱皮も 府立植物園野外彫刻展」

 

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